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知的財産管理技能検定2級出題傾向まとめ

知的財産管理技能検定2級実技の出題傾向(15回〜18回)

1.設問構成
 15回から18回の実技では、問1〜問18は、同一テーマについて6問ずつの設問があり、3テーマが出題される。テーマごとに、まず、ある発言等が適切かどうかの問いがあり、次に、その理由を選ぶ問いが続く、これが3回1セットになっている。1級実技の簡易版といったところである。今までは、毎回、特許法、著作権法、商標法からテーマが設定されていた。次に、問19〜問33は、学科と同様の形式となっており、様々な分野からの単独設問となっている。そのあとに、問34で、特許法関連の計算問題が出され、問35〜問40は、同一テーマごとに3問ずつの設問がある。今までは、毎回、1テーマは著作権法、もう1つは特許法もしくは知財(TRIPS協定)からのテーマが設定されていた。

 2級実技は、以上のような設問構成となっているため、分野別出題推移は、設問ごとに分類しているが、各分野の項目は、内容数を表示しており、設問数とは異なるものとなっている。

2.分野別出題推移
 特許法、著作権法、商標法の3分野で全体の80%以上となっており、意匠法も加えると、86.9%である。4分野以外では、種苗法が必ず1問は出ているほか、不正競争防止法、民法は出てくる可能性が高い。なお、民法と著作権法、不正競争防止法と特許法のように、分野が組み合わされた設問がある点が学科と異なる。また、学科では弁理士法からの設問があったが、実技では出ていない。


3.特許法
 法律面では、侵害関係、新規性の問題が多く、条約も新規性等の判断に用いる形式なっていることが多い。学科と比べると、いくつかの要素が混在した設問となっているケースが目立つ。最も頻度の高いライセンス交渉・リスクマネジメント等では、ライセンス交渉・リスクマネジメントだけではなく、侵害対応、共同研究時の注意点、特許情報の調査や検索・特許分類など、法律上の知識だけではなく、周辺知識も要求されるものとなっている。




4.商標法

  同一テーマによる6問1セットの設問に、必ず商標法が入っている。ここで、毎回、どのようなテーマが選択されるかによって、設問内容が大きく変わるため、傾向を見ることが難しい。今後も内容が変化してくると思われるので、注意が必要である。




5.意匠法

 意匠権の効力、意匠登録の要件に係る設問が多い。また、組物の意匠や関連意匠制度等、意匠法に特徴的な制度が出る可能性が高い。



6.その他 
 種苗法に関する設問は必ず出てくると思った方が良い。民法絡みの設問は、徐々に減少しており、不正競争防止法絡みの設問が増えている。特に、営業秘密関連は増加傾向にあるようである。不正競争の類型をよく見ておく必要がある。


なお、特許法関連の計算問題は、特許法3条(期間の計算)、行政機関の休日に関する法律1条(行政機関の休日)を覚えていれば、難しい問題ではない。特許法関連以外では、著作権の保護期間の計算などが考えられる。

 



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